いきなりですが、こんな事実を知っていますか?
『北海道は冬の間、半袖、短パンで過ごす率が高い』
『北海道民は家の中では厚着をしない』
そんなことを聞けば、『北海道の人ってやっぱり寒さに強いんだなぁ』と思ってしまうかもしれません。
でも、実はそれは誤解です!!
北海道民は、寒さに超弱いんです!
北海道では当たり前ですが、気温が-10℃というのはとてつもない寒さだと思おいませんか?
実際に、『北海道民は、日本で3番目に寒さが苦手な人が多い都道府県』であるということもわかっています。
でも、なぜ北海道民は日本で一番『家の中で短パン・半袖で暮らしている人が多い』のでしょうか?
それは北海道の暖房対策は日本一進んでいるから!です。
実際、冬の北海道の室内温度は日本一温かいというデータもあります。
ということで今回は、北海道民の賢い防寒術・暖房術を北海道民の私がデータと経験をもとに紹介したいと思います。
実は北海道民は真冬でも『半そで半ズボン』
WeatherNewsの調査によれば、部屋の温度が高いランキング1位は、日本で最も寒い北海道という結果になっています。。
なんと平均20.73℃、全国平均よりも1.88℃高く、沖縄の冬よりも温かいんです。
そのうえ、真冬にも関わらず半そで短パン率は全国3位の5.7%。
5位までのほかの地域は沖縄、長崎、高知、佐賀と四国・九州地方ということを考えると驚きです。
ですが実際、私も冬でもTシャツを着ていたりしますし、友達の家に遊びに行けば家では短パンの子が多いのは普通だったりします。
↑ロケットニュースで紹介されていた、【あるある】北海道民が東京に住んで感じること&やりがちなこと30選でも、やはり北海道の室内の暖かさがあげられていました。
ダイエットでなにか運動がしたいな〜って時も、わざわざ外でやるより家の中でやったほうが効率的ですね。
家の中で厚着する割合は全国最下位の北海道
北海道民の冬といえばヒートテックにシャツ、セーターを着て下はタイツを履いた上にジーンズ、足元もふわふわのルームシューズ…というイメージがある方もいるかもしれません。
ドラマで北海道が出てくるとそういう描き方をされることも多いですしね。
もちろんそういう方もゼロではありませんが、調査結果を見てみると厚着をする人の割合は13.6%で全国最下位。
ちなみにもっとも厚着をしているのは山形県、続いて熊本、沖縄と続きます。
部屋の中が温かいので無理に厚着をする必要もなく、外出用の温かい服は持っていても、部屋着は薄めです。
北海道の家の中は、驚かれるくらい快適なのです。
『複層ガラス』!?北海道の防寒対策は日本最先端!!
北海道の家は、ストーブを2時間たけば1日中温かいと言われています。
地域にもよりますが、基本的に北海道の冬は10月ころから4月ころまで。
本格的に寒い12月下旬-2月中旬は、0℃以上なら『今日あったかいねー』というレベルです。
寒い地域では-20℃を下回る『肌が痛い寒さ』になることもあるので、家の中を温めるのは北海道民の至上命題ともいえます。
家の防寒対策についても、カナダや北欧で本格的に学んできた職人さんがいる施工店も結構あったりします。
寒い北海道の家を支える仕組みはいくつかありますが、たとえば複層ガラスはその1つです。
(二重窓とは違います)
ガラス2枚をペアにして、その間に空気やガスを入れることで断熱性を高めます。
熱を逃がさない工夫としては、断熱材をそのものを厚くする、構造材を断熱材でくるむなどの方法もあるんだとか。
これらは本州に先駆けて北海道で普及し始めた工法なんだそうです。
北海道は家づくりの段階で『寒さ対策』をしっかりしているので、冬の部屋の温度も日本一高いんですね。
複層ガラスはガラスだけの交換なら1万円以内に収まることもあるので、コスパもよい方法だと思います。
取り入れてみてはどうでしょうか?
北海道は『FF式』石油ストーブ/ヒーターでエアコンよりコスパがいい
参照:朝起きたときの寝室の気温は?全国で1番寒い部屋で朝を迎えるのは長野県
北海道ではエアコンではありません。
エアコン普及率は全国平均86.4%に対し、北海道は25.7%とダントツの最下位です。
なのでエアコンを使って部屋を暖めるという人もあまりおらず、使うとしてもストーブの補助程度です。
その代わりストーブは必ずあります。
メインとなるのはFF式石油ストーブか石油ファンヒーター。
※FF式とはForced Flue Systemsの略称で空気を自動的に屋外から屋内に入れたり、逆に換気する機能のことです。
FF式が北海道では一般的なので、窓を空けて換気をする必要もなければ、冷気が家の中に入ってくる心配もありません。
最近は床暖房を取り入れる家も増えてきてはいます。
電気ストーブに比べると石油ストーブ・石油ファンヒーターはコスパがよいので、日中でも氷点下の北海道とめったに雪の降らない東京との温度差であっても年間光熱費は3万円くらいの差しか出ません。
ちなみに石油とは言っても、外に灯油タンクがあって自分で給油する必要はないので安全です。
北海道の家には、大体以下の写真のような灯油(石油)タンクが備え付けられています。
業者さんがタンクローリーで灯油を入れに来てくれるので、特にやることはありません。
さて、そんな北海道の石油ストーブ・ヒーターですが、FF式なので換気は意識的にはしなくてOK。
給排気口が雪でふさがれないように、日々注意して雪かきします。
雪の降らない地域でFF式を使うときはもっと楽なのではないかなと思います。
ちなみにFF式でない場合は1時間に1回は窓かドアを開ける必要があります。
あなたの自宅もFF式の石油ストーブまたはヒーターにしてみませんか?
3.北海道のこたつ使用率は全国最下位
参照:朝起きたときの寝室の気温は?全国で1番寒い部屋で朝を迎えるのは長野県
2014年のウェザーニュースが実施した調査結果を見てみると、北海道のこたつ使用率は23%で全国最下位。
実は南国の沖縄よりも、大都会の東京よりもコタツを使っている人はいないのです。
実際に北海道出身の私が、初めてこたつを体験したのは25歳のときでした。
実際入ってみると温かくてよいのですが、北海道だと、そもそも石油ストーブ等で部屋が温まっているのでこたつ自体が必要ないのかなと感じます。
やっぱり「FF式石油ストーブは強し」です。
4.北海道民はお風呂好き:入浴時間は33分
参照:あなたの入浴時間は何分?日本人の冬の入浴時間は全国平均30分
北海道民の平均入浴時間は33分14秒で、全国4位。
全国最下位の島根県と比べると、10分弱長くお風呂に入っていることになります。
この調査ではお風呂の目的も調べられましたが、北海道民は上から順に『リラックス』『リフレッシュ』『温まる』となりました。
ほかの都道府県では『温まる』が2位にきていることが多いところを見ると、道民は意外と温かさを求めていないのかもしれません。
部屋の中がすでに沖縄よりも暖かくなっているのっで…(笑)
私や周囲の北海道民は、お風呂に入って実際に体が温まったかよりも、入った瞬間の『あ~』という感覚が好きな方だと思います。
というのも、正直北海道の冬はストレスがすごくたまります。
地方なら公共交通機関が20-30分単位で遅れることもよくあるし、飛行機は動かない可能性を常に考えて策を練る必要があります。
大雪になれば正月だろうが関係なく、朝から晩まで家族総出で雪かき。
雪を捨ててはダメな場所や近所との兼ね合いもあるので、ちょっとしたご近所トラブルになったりもしますしね。
何時間も雪かきをすると腕と足がガッチガチになりますし、気温によっては通勤・通学だけでも肩が異常に固くなります。
精神的にも肉体的にも厳しい季節が、半年近く続きます。
そんな時こそ、1日の終わりに入るお風呂はこの上ない癒しになるんですよね。
お湯に浸かって嫌なことは忘れて、『お風呂上りには温かい部屋でアイスでも食べようかなー』と考えたり。
だから『温かさ』よりも『リラックス』『リフレッシュ』でストレスを解消することを求める人が多いのかなと感じます。
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北海道の防寒対策【まとめ】
北海道の防寒対策を紹介しましたがいかがでしたか?
特に部屋の暖かさを守るFF式石油ストーブにヒーター、そして複層ガラスは、床暖房などに比べれば簡単に取り入れる事ができるのではないでしょうか?
寒さが苦手という方は、ぜひ北海道の防寒対策を真似してみてはいかがでしょうか?
極寒の冬でも家の中は短パン半袖で過ごせて快適です!